多田羅迪夫紹介ブログ

多田羅迪夫紹介ブログ2022〜

2022-01-01から1年間の記事一覧

オペラとドイツリート(Lied)

声楽の醍醐味といえば、音楽を創り上げるにあたり沢山の人たちが心を合わせ切磋琢磨することで、一人ではなし得ない至高の世界を垣間見る事が出来るところにあるのだとおまいます。総合芸術としてのオペラ、そして詩と音楽が互いに相乗効果を生み出す芸術歌…

2022Winter Stage

令和4年12月4日(日)館林第九合唱団 コール・オーラと共に歌う交流ステージ‼︎ 2022Winter Stage 館林市三の丸芸術ホール 快晴の日曜日となり、お蔭様で公演が無事終了致しました。 開催にあたりご尽力頂いた関係者の皆様、ご来場くださったお客様に深く感謝…

アーティストたちにエールを🎌

ドイツのオペラ演出家で、日本でも多くの舞台を手がけたミヒャエル・ハンペさんが2022年11月18日、スイスのチューリヒでお亡くなりになりました。私は新国立劇場でのモーツァルト「魔笛」などでその人となりに触れることが出来たが、87歳で逝去というのは、…

2022年市民音楽のつどい 館林第九合唱団

市民音楽のつどい 館林第九合唱 結成37年目となる「館林第九合唱団」は、2022 Winter Stageへ向けて、鋭意リハーサルが進行中です。 2022年11月20日(日)には、群馬県館林市三の丸芸術ホールにて、館林市芸術文化祭 市民音楽のつどいに出演しました。 23日…

私のWagner体験 

私がワーグナーを舞台で歌った最初の経験は、1970年代に遡ります。8年半をヨーロッパで暮らし、その間にゲルゼンキルヒェン市立劇場で『タンホイザー』ビーテロルフや『マイスタージンガー』の親方歌手の一人銅細工師のフォルツに出演しました。『タンホイザ…

令和4年11月3日 文化の日に

不穏なニュースで始まった文化の日でしたが、青空と 美しい秋の月の夜でした。 世界情勢の情報を見極め、心身整えて元気出してゆきましょう。 Die Meistersinger von Nürnberg Act-3 Scene 2 – Mein Freund, in holder Jugendzeit(My friend, in the sweet …

令和4年10月末 山茶花の香りに想うことども

秋風にさざんか(山茶花)のいい香りがふわりと漂ってきました。山茶花は秋から真冬に咲く花です。薔薇にも椿にも似た山茶花。椿は冬から春にかけて咲くのですが、椿にはほとんど匂いがありません。 日本では『椿姫』のタイトルで知られるパリの高級娼婦ヴィ…

演奏会のご案内

館林第九合唱団 2022 Winter Stage(令和4年)12月4日(日)14時00分開演(13時30分開場)館林市三の丸芸術ホール音楽監督 指揮:多田羅迪夫混声合唱 館林第九合唱団賛助出演 コール・オーラ (斉藤光孝指揮/ピアノ細川愉美)ゲスト出演 クラリネッ…

オーケストラ・ピットの話

ヨーロッパには各地にロココ様式の室内装飾で飾られたオペラ劇場が多く残されています。客席内部は馬蹄形になっていて、多くは中央の平土間席があり、周りに壁に沿って2、3階の観客席を備え、その2階正面にはロイヤル・ボックス(王侯席)が造られていて、オペ…

魅力的なオペラの「ズボン役」

金木犀の香る頃となりました。 皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。 今日はオペラにおけるズボン役のお話です。 日本の伝統芸能「歌舞伎」には、男が女を演じる女形があり、「宝塚歌劇団」では、倒錯的魅力の男装の麗人たちが、共に人気を得ていますが、宝…

ドイツ・リートの魅力 

昨日は十三夜の月が夜空に輝いて美しかったですね。 朝晩の風が秋の気配を感じさせる頃となりました。 今日はドイツ・ドイツ・リートのお話です。 個人の感情の表出 聴き流すことのできない音楽 素朴で親しみやすく同じメロディーに沢山の歌詞がついている有…

オペラ歌手は太っている方が良いのか?

コロナで変わったことといえば、日常的にスポーツジムに通うようになったことがあげられるでしょうか。私は水泳が得意なのですが、プールや海に行かなくなった分、スクワットや筋トレに励み、中でも面白くなったのがボクササイズ。 男女問わず様々な年代の方…

令和4年9月 雨滴聲 raindrop voice

もうすぐ神無月(10月)。諸神が出雲に集合し、他の地では神が不在になる月。 いつの間にか蝉時雨は止み、夕べには虫の音が聞こえる季節ですが、夏から初秋にかけては台風の季節。近年、日本に接近する台風の勢力が強まって被害も大きくなっているようです。…

2022年10月16(日) 出演情報  The Telephone

Musica Felice主催「アリアはお好きシリーズ」 The Telephone(or「L'amour a trois」) 2022年10月16(日)「アリアはお好き?」Vol.15 ~ The Telephoneとアメリカ生まれの曲たち ~ 14:30開演 17:30開演 2回公演 後半:メノッティ「電話」(日本語上演)に…

2022年九月 万古不易 

はや9月になりました。 近年、コンクールの審査をする機会が増えています。 先日も「2022年日本音楽コンクール声楽部門」の第一次予選が8月31日・9月1日にトッパンホール行われ84人中21人が第二次予選に進みました。 本選は10月25日東京オペラシティコンサー…

2022年9月 徒然なるままに 

私は香川県坂出高校の出身です。 四国は音楽や合唱が大変盛んな県ですが、私も高校時代、良い先生に出会い、そのお蔭で歌の道へ進むきっかけとなりました。長年合唱コンクールの審査員にも携わってきましたが、皆でつくり上げてゆく合唱には計り知れない魅力…

2022年春 台湾滞在中のお話

2022年春3月末から4月にかけて台北に滞在していました。 近年、国立台湾師範大学 National Taiwan Normal Universityでもオペラ歌唱とドイツ歌曲マスタークラスの指導を続けています。 長らく続けていたteacupブログが終了してしまい、記事が消えてしまった…

故中山悌一先生 栗山昌良先生

こちらは、私がドイツから帰国後、1990年の二期会での『フィガロの結婚』の稽古風景写真です。 ピアノの傍で微笑んでいるのが総監督の中山悌一先生。手前右で胸に手を当てているのが演出の栗山昌良先生(振付もなさいました)。 椅子に腰かけているのが左から…

半世紀以上も前のお話 日本の音楽界の足跡

1971年「こんにゃく座」創立当初に創立メンバーが費用を出し合って購入したバスに乗って。 屋根の一番上の左側の長髪が24歳の頃の多田羅迪夫 声楽家として紹介される時、ドイツオペラや宗教曲のエキスパートと紹介される事が多いのですが、渡欧前、大学院を…

「日日是好日」を願って

残暑見舞い申し上げます。 音楽の道を志して、はや半世紀以上となりました。 こちらは、私が藝大に入学して上京した頃の写真です。 Ars longa, vita brevis. 芸術は長く人生は短し 昨日も若き日々からの友人の訃報を聞き、かなりショックを受けています。 こ…

オペラ羅針盤2 ミレッラ・フレーニさんの思い出

plain] オペラの訳詞上演と、字幕スーパーによる原語上演 近年、劇場に字幕が普及し、知らない原語のオペラも気軽に楽しむことができるようになりましたが、私がドイツの歌劇場で歌っていた70年代は、オペラは多くの観客の母国語である、ドイツ語の訳詞上演…

私の声の種類について バスバリトン

音楽評論家の東条碩夫(とうじょう・ひろお)先生が、かつてこんな風に私を紹介してくださいました。 私の東京藝術大学退任記念演奏会のプログラムにも掲載させて頂いた文章です。ありがたいことです。 どんな状況下にあっても日々是好日、演奏への情熱と笑…

オペラ羅針盤1 公演回顧

写真=2004年7月25日 第85回:東京室内歌劇場 リヒャルト・シュトラウス《インテルメッツォ》公演 会場 新国立劇場中劇場 演出:鈴木敬介 指揮:若杉弘 管弦楽:東京交響楽団 ロベルト・シュトルヒ:多田羅迪夫 撮影:竹原伸治 私のプロフィール写真を含め、…

海は私の原風景

懐かしい舞台写真です。 こちらは小澤征爾さん指揮のヘネシーオペラで、ワーグナー『さまよえるオランダ人』に出演した際のもの。 懐かしいですね。 「自分が海の民か山の民かと聞かれたら、僕はきっと海の者。親しみ深いのは海ですね。香川県生まれで瀬戸内…

ブログ再開しました

猛暑に長引くコロナ、不穏な国際情勢など、予期せぬことも少なくない日々ですが、芸術は長く人生は短し。 今日という日は一日だけです。生かされている今を大切に、出来ることを見つけてゆきましょう。

ご挨拶

暑中お見舞い申し上げます。 aolブログ時代から17年に亘りご購読いただいたteacupブログは8月1日で終了いたしました。 懐かしい記事を読み返しながら、2022年8月からはこちらで日々の出来事や雑誌などを投稿してまいります。